“kiguuのオリジナル瓶詰め”ホリデーシーズンに食べたい林檎
アップルパイや、アップルティー、もちろんそのままでも。寒い季節に頬張る林檎は、寒さに縮こまった体をふんわりほどいてくれるような感じがします。
ご好評いただいています【kiguuの瓶詰め 婀娜(ada)】の第2弾は、ホリデーシーズンに合う、2種類の林檎ジャムを料理家の遠藤千恵さんと準備中。
今回も、そのままで食べられて、調味料としても使える、個性的な瓶詰めを発売予定です!
使用する林檎は、長野県駒ケ根の善積農園さん( http://yoshizumi-noen.com/ )の紅玉です。
有機肥料のみを用い、化学肥料や除草剤は使わずにできる限りの減農薬で育てています。「自分が食べたい本当に美味しいものだけを届けたい」と、林檎好きならではの選別の厳しさに強いこだわりがあり、作物への愛情深い生産者としてファンの多いことで知られています。
千恵さんが、林檎が初めて手元に届いた時のエピソードを、目を細めて話してくださいました。
「ダンボールの中で籾殻のベッドに横たわっていた林檎は、それはもう可愛らしくて。実際に実をかじってみたら、中から甘酸っぱい果汁が溢れ出して、ジャムにするのを躊躇うほど、いくらでも食べていられるな~!と美味しさに感激しました」
もともとは京都にお住まいだった善積家。
お母さまが長野に移住し、農園を始められ、現在では息子さんご夫婦とお孫さんたちが引き継いでいらっしゃいます。
果物までも家族のように愛おしんで育てていらっしゃる様子を伺いながら、わたしも期待がどんどん膨らんでいきました。
紅玉は、鮮やかで色濃く発色し、爽やかな酸味と香りが特徴。
その甘酸っぱさがお菓子など加工に最適で、火を入れると特に美味しさが際立つ品種です。
「林檎がとても美味しいから、味を加えるのではなく、香りのインパクトで面白さや美味しさを引き立てたいと思いました」と千恵さん。
今回の瓶詰め一つ目は、金木犀の花びらを合わせました。
なんと!千恵さんが手摘みされた金木犀です。
金木犀は、通常では年に一度しか開花しないのですが、今年は香りが弱く、残念に思っていた・・そんなところ、2回目、3回目の開花があったそう。
「その日の予定をすべて返上し大急ぎで収穫して、例年以上に特別な思いで瓶の蓋を閉めました」
最初の開花よりもずっと香りが強く、大満足の仕上がりになったようです。
「金木犀は、香りが飛ばないように下処理は手早く!が鉄則です。雑味が入らないよう不要な軸、雄しべ、小さながくを取っていきます。そして、炊き上げるときも一気に。」
お話を聞いているだけで、その細やかで丁寧な仕事に頭が下がります。そして写真を見て改めてびっくりです。わたしにはとても出来ない〜
「金木犀の香りって、なんだかすごく懐かしくて、愛おしい記憶がよみがえってくる感じがしませんか?ジャムを召し上がったときに、そんな記憶に繋がる一匙であればいいなと思っています」
忙しさに追われがちな師走に、ホッと出来るひと時を。
大切な人へのプレゼントにも選んでいただきたいジャムになりました。
もう一つの瓶詰めで組み合わせたのは、山査子です。
漢方や薬膳では、健胃・整腸効果があるとして知られ、消化を助ける生薬としてポピュラーなサンザシ。
実は日本で生の果実を手にすることは非常に貴重です。
今回は、長野県高森町産のものを使用しています。
中国から山査子を持ち帰り、優れた品種を栽培されている木村さんと、地元の方たちがプロジェクトチームを作り、特産品とすべく数年前から栽培に力を入れていらっしゃいます。
「小さな紅い実は、実は林檎と同じバラ科で、香りがとても華やか。離れていてもわかるほどです。
果実は生でも食べられますが、他にないきゅっとした強い酸味が特徴で、そのまま食べることはほとんどありません。
紅玉との組み合わせで、香りと酸味が引き立てあって、重層的な味わいが生まれました」
疲れた胃腸を労わる効果もあるなんて、ホリデーシーズンにぴったり!
鮮やかな紅色にも気分が上がるジャムに仕上がりました。
発売は、12月11日土曜日を予定しています。
どうぞお楽しみに!
サトウ
▽▼▽第一弾の瓶詰めのブログはこちら!
第一話 企画スタート!
https://kiguu.net/news/6152b868306ad342abed1b83
第二話 一期一会のフルーツ
https://kiguu.net/news/615d440bedf49f64d2fb867d
第三話 シリーズ名とパッケージが出来るまで
https://kiguu.net/news/6163c42a306ad3468dac820e
第四話 お召し上がり方いろいろ!ペアリングの楽しみ方
https://kiguu.net/news/61651f4ac120963da8b751e8
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遠藤千恵
神奈川県
料理家、ties主宰。
“身土不二”(人と大地は繋がっている)の考えを大切に、四季折々の野菜が持つ本質的な美味しさと美しさを活かしたケータリング、メニュー開発を中心に活動。土地のストーリー、食材について深く学びながら料理を作ることは、ライフワークの一つにもなっている。
2016年より二十四節気に沿った台所の手仕事を共に行う「手 しごとの会」を主宰。
屋号の “ties(タイズ)” は、食を通じて人と人、人と大地が繋がる結び目でありたいとの思いから。