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樺細工

樺細工の樺とは、山桜の事になります。
樺と聞いて、私は あの北欧イメージから連想されるシラカバなんかを想像してしまいました。
実物を見てすぐ分かる通り 違いますね。

語源は、万葉集の長唄の中で、ヤマザクラを「かには(迦仁波)」と表現しているが、これが後に「かば(樺)」に転化したものと言われています。またヤマザクラを樺とした使用例は、万葉集以後早くも平安中期、紫式部が著した「源氏物語 幻」の一節に見られるそうです。

なんだかロマン....

伝統工芸品の樺細工は、山桜の樹皮を用いた木工品です。
秋田県 角館町でしか作られていない、国指定の伝統工芸品です。
材料は、東北地方の山桜、オオヤマザクラ・カスミザクラ・ヤマザクラ等の品種で、角館でも、むかしは「サクラカバ」と呼んでいたそうです。日本国内で秋田県のみに伝承されており、日本を代表する工芸品のひとつであり、世界に類例のない工芸品と言える貴重な存在です。1976年に、秋田県で初めて「伝統的工芸品」に指定されました。

近代民芸運動の先駆者、柳宗悦も「ここほどその仕事が見事な発達を示している所はない」「技においても他国の追従を許さない。樺細工こそは、角館が誇っていい日本固有の産物である。世界のどこへ出しても差支えはない。」と評価しています。

昨年、実店舗SMLにて JAPAN TRADITIONAL CRAFTS WEEK 2020に参加させてもらいました。
https://jtcw.jp/2020/
都内の店舗にて、様々な日本の伝統工芸品をご紹介するイベントです。実店舗のSMLに通常取り扱いのない樺細工の品々を私も直接に目で見 触れる機会となり、その魅力に引き込まれました。
山桜の樹皮特有の光沢と渋みのある色合い、樹皮の模様がもつ素朴な美しさは味わい深く、触れるほどに親しみがわきます。
(樹皮の種類は、ちらし皮、磨皮、金皮、銀皮、二度皮などがあり、樹木の生育環境により、表情が異なり、大変希少なモノに限っては なかなか商品として見かけない表皮もあるようです。)近年は材料不足にも悩まされており、希少性がより高まっています。

中でも ディレクターが以前より親交のあった、伝統工芸士 米沢研吾 さんのつくれらた品物を、今後もご紹介させていただきたく思っています。

うつわと同様に、日常的に手にとって使っていただきたい一生モノの道具です。
桜皮は防湿、防乾に優れているので、お茶道具に最適なんです。

自然素材のモノに触れ、時間をかけて丁寧につくられた道具を使いながら、暖かな気持ちになれる一時をつくりたい と、感じる今日この頃です。

ヨシダ