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[ モノづくりの向こう側 vol.01 ] 大久保ハウス木工舎さんの調理匙|「ヘラはもういらない!?...」料理家 太田夏来さん

こんにちは。kiguu 吉田です。
料理家の太田夏来さんに木べらと調理匙のこと、アレコレうかがいました。

『木ベラが、炒め物だけではなくオールマイティな道具なんだなぁ』と実感したのは、スリランカ料理を作り続けていて気づいたこと。
それまでは、和食でもスリランカ料理でも、フライパンを使う炒め物には‘木ベラ’、鍋を使う煮炊きものには‘おたま’、と思い込んでいたけど、村のお母さんたちのスリランカ料理を見るようになって、天然素材の先の細い道具の良さに気づいてしまった。オイルでスパイスを炒めるところから食材を入れて煮込むまで、道具一本。幅が狭いので鍋のカーブにも馴染んでスッと入り、カボチャや芋などの柔らかいものを崩さずに混ぜることができる(ココ!)。『これってすごい!』と村のお店で手作り感満載の木ベラを買ってから、私の煮込みライフは激変。
18の頃から使っている竹ベラ、出会った頃は画期的で愛用していた先のカーブしたオリーブの木のもの、スリランカのものに形状が似ているからと使っていたフランス某社のもの。まだまだたくさんある私の木ベラシリーズのなかで、チープなスリランカの木ベラは群を抜いて使いやすかった。

それからもう何年愛用してるだろう、ガタガタで愛らしいその木ベラが真っ黒く染まってきた頃、お仕事で‘SML’に出入りしたときに出会ったのが大久保さんの木ベラだった。『わ、これ…!』と私の木ベラセンサーがピピっと鳴った。

短いタイプ(通常タイプ)を使い始めたところ、その使いやすさにスリランカであの木ベラと出会ったときのような感動を覚えた。
先の細さ、ちょっとしたカーブ、繊細そうに思える柄は意外としっかりと力が入れられ、どんな角度で使っても自分の手のように馴染んでくれる。そして何より美しい。煮炊きものはもちろん、仕事先でうっかり忘れたときにはしゃもじの代わりにもなってくれる。

このヘラに出会ってから、このヘラしか使っていないと言っても過言ではない。20㎝くらいのフライパンや1リットルくらいのお鍋ならこのサイズが勝手がいい。私は仕事で大きなフライパンや5リットルくらいのお鍋をよく使うので、もう少し柄が長いといいなぁと思っていたところに、SMLディレクターの宇野さんからご提案をいただき、ちょうどいいサイズのものを大久保さんに作っていただいた。
少し長いぶん、力を入れた時のバランスが良くなって鍋の底も自分の手で混ぜているよう。まさに‘かゆいところに手が届く’、そんな使い心地。家族のサイズで使い分けてもいいし、この二本があればもうヘラはいらないんじゃないか…毎日使うたび、実感しています。

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太田夏来 | Natsuki Ota
料理家
京都の料理家大原千鶴氏のアシスタントとして和食を学ぶ傍ら、スリランカのアーユルヴェーダオーガニックリゾートなどでも料理を学ぶ。
現在は出張料理、料理教室やワークショップ、レシピの提供や撮影のスタイリング、イベントの企画、スリランカへのツアーコーディネートなどを行なっている。
HP: natsukiota.tumblr.com
Instagram: @nat_ota
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